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日本初!パラメトリックローリング予測システムを提供開始
― 予測が難しい異常な横揺れによる海難事故の未然防止を強力サポート ―

製品情報

日本無線株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役 社長執行役員:佐久間 嘉一郎、以下 JRC)は、最先端のレーダー波浪解析技術と船舶運動モデルを活用したパラメトリックローリング回避支援システム(APRS:アンチ・パラメトリック・ローリングシステム)を日本で初めて※1リリースいたします。APRSはコンテナ船をはじめとする大型商船において、パラメトリックロール※2発生リスクの可視化・回避を支援し、高度な事故防止と運航の最適化を実現します。

背景

近年、世界の物流を支えるコンテナ船や自動車運搬船の大型化が進むなか、海上で発生するパラメトリックロールによるコンテナ流出や貨物損傷事故が増加しています。特に発生条件が複雑で予測が難しいため、乗組員の判断だけでは対策が困難です。さらに2026年からは、コンテナ流出時の即時報告義務が国際的に強化※3されるなど、より高度な安全対策とリスクマネジメントが求められています。

APRSとは

APRSは、既存のXバンドレーダーから取得した波浪データと、最適化された各船型専用運動モデルを用いて、パラメトリックロールが発生するリスク領域を高精度に解析します。自船周囲のリスク領域をポーラーチャート※4で“見える化”し、針路・速力の最適な選択肢をリアルタイムで提示します。

主な特長

  • リスク領域の可視化
    船体の揺れをリアルタイムで検知。パラメトリックロール発生リスク領域を可視化し、最適針路・速力を提案します。
  • 24時間波浪監視
    夜間や視界不良時も信頼性の高いレーダーで24時間波浪を監視します。
  • 波高の自動計測
    うねりや波高を自動計測・数値化し、客観的な状況把握が可能です。
  • 簡単導入
    既存レーダーを活用し、ブリッジ内に装備するだけで導入可能です。

導入メリット

  • 重大事故の未然防止
    パラメトリックロールのリスク領域を回避し、コンテナ流出や貨物損傷を防止します。
  • 現場負担の軽減
    自動モニタリングと客観データにより、見張りにおける乗組員の判断ストレスや力量差、労力を軽減します。
  • 損害コスト・環境負荷の抑制
    事故処理費用や環境リスクを軽減。新しい国際ルール適用に対するリスクマネジメント強化に寄与します。
  • 導入の容易さ
    既存レーダーシステムを活用することで大規模改修は不要となり、短期間・低コストで運用開始が可能です。

ポーラーチャート画面

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ポーラーチャート画面 GUIイメージ

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ポーラーチャート画面解説

基本構成

JMR-9200シリーズとの接続例

aprs-3

 



※1 当社調べ(2026年4月時点)

※2 パラメトリックロール
パラメトリックロール(parametric roll)とは、波により船体の浮きやすさ(復原力)が周期的に変化することで、横揺れが急激かつ大きく増幅される現象です。上下動と横揺れのタイミングが一致すると揺れ幅が一気に大きくなり、大型コンテナ船においてはコンテナの崩落や転覆につながるおそれがあります。近年の大型コンテナ船などで問題となっている、重要な海上安全上の課題のひとつです。

※3 即時報告義務
SOLAS条約(海上人命安全条約)の改正案が採択され、コンテナ流出時の報告義務が強化されました。具体的には、報告の対象が「すべての失われたコンテナ」に拡大されるとともに、船長または船会社は、所轄当局に対して「遅滞なく(without delay)」コンテナ喪失を報告することが、条約上の明確な義務として位置づけられました。

関連情報

製品情報
船舶用レーダー装置 JMR-9200/7200 シリーズ

お問い合わせ先

報道機関
日本無線株式会社
経営企画部 広報担当
Tel:03-6832-0721


製品に関するお問い合わせ
日本無線株式会社
マリンシステム事業部 国内営業部
Tel:03-5534-1220

注)内容はリリース時点のものです