システム構成例①:P-P(Point to Point)システム
特長
P-P(Point to Point)システムとは?
「拠点間通信」をP-P(Point to Point)システムと呼び、指向性アンテナを使用することで、長距離通信が可能です。
アンテナ一体型無線LAN(JRL-849AXS)を利用すれば、最大30km※1の長距離かつ高速通信が可能です。
なお、ご検討の際は、事前に回線設計および通信試験を実施されることを推奨します。
※1:通信距離30kmの場合、通信速度は約6 Mbpsになります。
システム構成図
活用例
- 低コストで長距離の拠点間のネットワークを接続
- 有線回線が敷設できない河川や道路を越えたネットワーク接続
- 光ファイバー回線のバックアップ回線として
システム構成例②:P-MP(Point to Multi Point)システム
特長
P-MP(Point to Multi Point)システムとは?
複数の拠点を一か所の親局と接続するシステムをP-MP(Point to Multi Point)といいます。親局となるAP(アクセスポイント)側の無 指向性アンテナと複数のSTA(ステーション)側の指向性アンテナの組み合わせで、面的なサービスエリアを確保します。
機器を屋外に設置する場合は、GNS-6812/6814を利用することで効率的な工事が可能です。建物の反射、STAの接続台数により適切なア ンテナの選定が必要になるため、事前に回線設計し、機器を設置する場所において通信試験を実施されることを推奨します。
システム構成図
活用例
- 複数の拠点からのデータ収集(例:河川敷の監視カメラ映像の伝送)
- 複数のP-P回線を低コストで構築
システム構成例③:メッシュネットワークシステム
特長
メッシュネットワークシステムとは?
複数の拠点を網状の経路で接続するネットワーク構成をメッシュネットワークシステムといいます。また、無線メッシュネットワー クを構成する各無線LANをMAP(Mesh Access Point)といいます。各MAPは、常時、回線品質を測定し最適な通信経路を選択します。
機器障害時(回線断時)には、自動的に迂回路を生成しネットワークを維持します。【システム構成図1】
また、仮設MAPを用いることによりネットワークの拡張も可能になります。【システム構成図2】
システム構成図1
ネットワークの回線断が発生しても、自動で迂回路を生成。
システム構成図2
仮設MAPを用いることによりネットワークを拡張。
メッシュネットワークは、データを蓄積中継するので、ホップ数が多いとデータの遅延が発生し、スループットが低下します。メッシュ構成時のホップ数は、利用システムの要求スループットを考慮する必要があります。
活用例
- 仮設・臨時回線の構築
- 光通信網などのバックボーン回線の敷設ができない場合のエリア拡張(例:山間部の町での高速回線網設置)
- 車両や重機など移動体通信
システム構成例④:無線LANの高度な利用方法
特長
状況に応じて通信環境が変化する複合型ネットワーク
(1)2つの無線部を利用して、広域に無線LANのサービスを展開することができます。
例:無線部I(W1)でメッシュネットワークを構築し、バックホール※1として利用。
無線部II(W2)Wi-Fiエリアを構築し、サービスの提供を行う。
システム構成図
※1:末端のアクセス回線と中心部の基幹通信網(バックボーン回線)を繋ぐ中継回線
(2)1台のアクセスポイントで複数の用途に対応します。
マルチSSID機能とVLANを紐付ける事で,1つのアクセスポイントを仮想的に複数のアクセスポイントとして利用することが可能です。
この機能によりユーザ毎に仮想的に分離されたネットワークを提供できます。
例 災害時:災害避難所にて職員,住民に異なるネットワークを提供。
平常時:点検業務,Hot Spot等に利用