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内航コンテナ船「島風」でのDX効果評価実施の成果報告
~途切れない高速通信とDXシステムを活用した運航効率化と荷主付加価値創出により内航船業界の持続的発展を目指す~

研究情報

日本無線株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:小洗 健、以下 JRC)および丸三海運株式会社(代表取締役社長:荒川 和音、以下丸三海運)、アイディア株式会社(代表取締役社長 CEO:下川部 知洋、以下アイディア)、スカパーJSAT株式会社(代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下スカパーJSAT)、エヌ・ティ・ティ・ワールドエンジニアリング マリン株式会社(代表取締役社長:渡邊 守、以下 NTT-WE マリン)の4社は、内航海運業界における課題解決に向けた運航効率化や労務環境改善、海上輸送事業での高付加価値創出の実現に向けて、海上で途切れない高速通信とそれにより発揮される内航船舶のデジタルトランスフォーメーション(以下DX)の評価のための実証実験を行いました。

今回の実証実験では、2023年3月から8月にかけて、スカパーJSAT、JRC及びNTT-WE マリンが協力し、沿岸域で通信が可能なLTE回線サービス「マリタイムモバイル®A-Ⅱ(エースツー)」※1とLTE回線エリア外でも通信が可能で内航船向けに特化したVSAT衛星回線サービス「JSATMarine Light(ジェイサットマリンライト)」※2を組み合わせ、丸三海運が運航する大阪―沖縄航路のコンテナ船「島風(しまかじ)」※3において途切れない通信環境を整備しました。

JRCは今後も、衛星通信機器、船陸間通信回線を提供し船舶のDX化、将来の無人運行実現につなげます。

リリース内容はこちら(PDFファイル:777KB)をご参照ください。


※1 マリタイムモバイル®A-Ⅱ(エースツー):
NTT-WE マリンが提供する船舶用定額データ通信サービスで、データ通信料、機器使用料、保守サービス費を含んだ完全定額制で、NTT ドコモ社LTE 網を使用して、受信最大 150Mbps/送信最大 50Mbps(ベストエフォート)の高速通信を、国内沿岸海域の広いエリアでご利用いただけます。これまでのインターネット、e-Mail に加え、IP-FAX、動画転送など、幅広い用途に対応できます。 

※2 JSATMarine Light:
スカパーJSATが保有する衛星および陸上運用拠点を利用した、西太平洋からインド洋の主要な航路をカバーする伝送速度下り(陸→船)最大 50Mbps の高速インタ ーネット接続を実現する海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」を内航船舶向けに最適化したサービスです。日本周辺で伝送速度下り(陸→船)最大 6Mbps の高速インターネット接続を月額定額制で提供するサービスで、NTT-WE マリンが提供する LTE 回線サービスとの組み合わせにより、内航航路で高速度かつ途切れない通信を実現します。

※3 島風(しまかじ):
2021年7月に竣工された1,594トンの大阪―那覇定期航路用の高速コンテナ船で建造は山中造船です。全長は116.93m、幅15m、航海速力19.5ノットで、載貨重量は2,450トン、20フィートコンテナ248個の積載能力を有し、リーファーコンテナ用電源は40本を装備しています。DX化を推進し、アイディアが開発した海事産業向けプラットフォーム「Aisea PRO」を導入し、阪神内燃機工業の「HANASYS EXPERT」「エコねんぴ」、日本気象協会の「POLARIS NAVIGATION」、宇津木計器の「バラスト制御装置」などの機能が取り込まれ、機関データの可視化とレポーティング、気象海象データとの連携、リーファーコンテナのステータス管理、液面データの管理が可能です。

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お問い合わせ先

報道機関
日本無線株式会社
経営企画部 広報担当
TEL:03-6832-0721

注)内容はリリース時現在のものです