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C帯二重偏波フェーズドアレイ気象レーダーに対応した実験試験局の予備免許を取得

研究情報

日本無線株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:小洗 健、以下JRC)は、令和6年3月6日、総務省北陸総合通信局よりC帯(5GHz帯)二重偏波フェーズドアレイ気象レーダーに対応した実験試験局の予備免許を取得しました。C帯二重偏波フェーズドアレイ気象レーダーとしては国内初となります。

現行気象レーダーとの違い

フェーズドアレイ気象レーダーは、現行のパラボラアンテナを使用した気象レーダーに比べ、高速・三次元の観測情報を得ることができます。ゲリラ豪雨、竜巻といった気象現象を早期に探知し、迅速な警報発令・避難誘導を可能とする技術として、国内外で研究開発が進められています。

JRCの技術的強み、競合優位性

試験観測中のX帯(9GHz帯)フェーズドアレイ気象レーダーに対し、周波数帯をC帯に変更,同時に二重偏波化を図りました。アンテナ形状の見直しや回路構成の高度化により、これまでにない自由度の高い観測を可能とすることで、近年大きな被害をもたらす線状降水帯や台風のような大規模な現象の全体を効率的かつ高精度に観測できるシステムの小型版試作機を開発しました。

開発ロードマップ

今後、JRCは本免許の交付後に気象観測実験を開始し、本実験を通じて気象現象の監視・予測技術の精度向上に役立つ研究を継続し、C帯二重偏波フェーズドアレイ気象レーダー実用化に向けた開発を進めてまいります。

関連情報

総務省 北陸総合通信局 報道資料(2024年3月6日発表)
 日本無線の気象レーダーの無線局に予備免許~次世代型の気象レーダー開発に向けて~

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報道機関
日本無線株式会社
経営企画部 広報担当
Tel:03-6832-0721