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共同研究「ローカル5Gの都市内高速道路への展開に関する研究」の開始について ~日本初の都市内高速道路上のローカル5G無線通信エリア構築~

研究情報

日本無線株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:小洗 健)は、災害時に確実な情報収集及び平常時の業務の迅速化に資するローカル5G無線通信エリア構築について、首都高速道路株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:前田信弘、以下 首都高速)と共同研究を開始しました。

共同研究の概要

ローカル5Gは、自己の建物内又は自己の土地内での利用を原則とする制度に従い、広い敷地を持つ研究所や工場等への整備が進められています。一方、交通機関や道路、河川等でローカル5Gを整備する場合、線状の敷地に沿った無線通信エリアの構築が必要となり、その開発が求められています。本共同研究は、首都高速が管理する高速道路上における実証実験等を通じて、ローカル5Gによる線状の無線通信エリア構築に向けた課題の抽出を行い、都市内高速道路上へのローカル5G展開の実現性を検証するものです。

ローカル5G使用イメージローカル5G使用イメージ

共同研究の期待する成果目標

  • 都市内高速道路における線状の無線通信エリア構築方法の確立
  • シミュレーションと実測の差異分析による効果的なエリア設計手法の確立

共同研究における当社の取り組み

企業や自治体等がクローズなエリアにて5G通信インフラを整備できる「ローカル5G」は、「超高速」、「超低遅延」、「同時多数接続」といった特長があります。無線による利便性を生かしながら、「超高速」な高精細映像伝送、「超低遅延」による無人搬送車等の遠隔機器制御、「同時多数接続」による多数の機器から情報収集を行うIoT用途等、様々な業種での利用シーンにおいて、生産性の向上・高度化、価値創出を図る新たな情報システムとして期待されています。

ローカル5Gの導入環境が整いつつある中、当社は企業や自治体等が所有し、特定用途向けに構築する自営無線網に特化したソリューションの提供を基本コンセプトに、顧客のニーズに応じたカスタマイズ、エリア回線設計、仮想化ネットワーク上のソフトウェアやアプリケーションを含むコア網、インフラの構築から端末まで、ワンストップソリューションを提供しています。

企業や自治体等が総務省から無線局免許を取得して利用するローカル5Gは、電波照射範囲(エリア)が定められていることから、線状エリアの適用ではエリア外への電波の漏れを極力少なくしつつ、電波をより遠くまで届かせることが課題でした。当社は、道路のような線状の環境への適用に特化した「線状エリア対策アンテナ」を開発し、現場実験にて実証することにより、このような課題の解決を図ります。

この「線状エリア対策ソリューション」により、道路や鉄道、河川等でのローカル5G適用が可能となり、こうしたエリアが必要な様々なユーザーに対してもソリューションを提供していきます。

今後、当社は本共同研究、実証実験を精力的に進め、社会実装を実現させます。また、同時に線状エリアを必要とする事業者へもソリューションを提供し、独自技術を強みに様々な業種におけるビジネスシーンにおいて、生産性の向上・高度化、新しい価値の提供に貢献します。

当社が考える線状エリアへの事業展開

ユーザーへソリューションを提供

今後の予定

今後、約1年間をかけて、ローカル5Gによる首都高速が管理する道路への無線通信エリアの構築、実測データの取得及び詳細シミュレーションと実測の差異分析等を実施します。

お問い合わせ先

報道機関
日本無線株式会社
経営企画部 広報担当
Tel:03-6832-0721

注)内容はリリース時現在のものです