導入されたお客様のご紹介
-すべては、空の安全のために-
世界標準を上回る航空機位置監視システムでベトナムの空の安全に貢献します。
- 納入先
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ベトナム社会主義共和国
ベトナム航空交通管理公社
(VATM:Vietnam Air Traffic Management) - 導入空港
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フーコック国際空港
- 事業内容
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航空管制
フーコック国際空港の概要
ベトナム屈指のリゾート地にある国際空港
フーコック国際空港はベトナムのキエンザン省フーコック島に位置しています。ベトナム屈指のリゾート地であるフーコック島の要所であり、2030年には500万人の観光客を受け入れるとしていることから、観光客の増加による航空需要の拡大が予想されています。
導入前の課題
困難な夜間・悪天候時の航空機の位置把握
導入前、管制官は夜間や悪天候時でも目視で、時に双眼鏡を使用して航空機の確認をしていました。
空港を運用する上で、滑走路での離着陸を効率的に行うことは重要ですが、同時に100%の安全も保障されなくてはいけません。
空港周辺や空港内にいる航空機の位置を正確に把握することは、管制官にとって非常に重要です。
しかしながら、夜間や悪天候時には、航空機のわずかな明かりを頼りに、肉眼や双眼鏡で位置を確認するしかありませんでした。
また、その状況を補完するためには、無線で大量の交信をする必要があり、管制官の負荷はとても高くなっていました。
システム導入のポイント
航空機の位置を正確に把握するMLATシステム
マルチラテレーションシステム(MLAT)は、航空機から発せられる二次レーダ(SSR)信号を空港内の複数の受信機で受信し、その受信時間差をもとに正確な航空機位置を検出するシステムです。
夜間・悪天候時など、管制塔からの視界が悪い状況でも航空機の位置を正確に把握することができ、安全かつ効率的な航空管制を行う事ができます。
システム構成イメージ
設置および調整の様子
引き渡し前のOJTの様子
導入後の効果
空港運営を安全かつ効率的に管理
MLATシステムの導入によりフーコック国際空港での測位精度は誤差3m以内となっており、国際規格であるEUROCAE ED-117Aにくらべてはるかに高い測位精度で運用されています。夜間に飛行機を目視できない場合でもMLATシステムのディスプレイで飛行機の位置を正確に確認することができるため、オペレーターから高い評価をいただいています。
また、観光需要によるフライト数の急激な増加に対しても、MLATシステムの機能は飛行機の離発着の航空管制だけではなく、空港運営を安全かつ効率的に管理するために役立っています。
フーコック国際空港職員のインタビュー
導入製品・システム
マルチラテレーションシステム(MLAT)
空港面の航空機の位置を監視するシステムです。夜間・悪天候時など、管制塔からの視界が悪い状況でも航空機の位置を正確に把握することができ、安全かつ効率的な航空管制を行う事ができます。
また、管制用途だけではなく、着陸料、停留料の課金管理、空港周辺を監視するセンサーとしても応用することが可能です。
JRCのMLATは世界標準を上回る測位精度を実現しています。実際の空港での評価において、滑走路で12m(ED-117A)の測位精度誤差基準に対し、3mの測位精度誤差を達成しています。