導入されたお客様のご紹介
管理船の動静・周辺状況の確認がリアルタイムで判るようになったことは大きな進歩です。
- 納入先
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宇部興産海運株式会社
- 所在地
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〒755-0027 山口県宇部市港町1丁目5番5号
- 事業内容
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内航海運事業、港湾運送事業、国際複合一貫輸送事業、コンテナ事業、エンジニアリング事業、産業廃棄物処理事業、船舶代理店事業、機械器具設置工事業(建設業)、その他
導入前の課題
導入前は、船舶の状況把握に大変時間がかかりました
J-Marine GIS(海洋版GIS)とAIS情報の組み合わせが自社内で確立されるまでは、船舶に搭載しているGPSの信号を1時間間隔で自動送信させ自社船・管理船の位置情報の把握をしていました。
しかし、この情報では位置が判明しても周辺の状況(例えば周辺船舶・気象・海象などの状況)が判らず、再生能力も無かったので、事故の検証も出来ませんでした。
導入に踏み切った背景には以前より東京海洋大学での先端ナビに関わってきた経緯と将来の船舶管理の在り方を具体化し、船舶を管理する会社として行わなければならないと言う考えで導入に踏み切った次第です。
導入による効果
安全航海・省エネ航海・事故検証に寄与しています
J-Marine GIS(海洋版GIS)を導入したことにより自社船・管理船の動静・周辺状況の確認がリアルタイムで判るようになったことは大きな進歩です。
現在では各船から自動送信されるAIS情報の他に気象・海象情報の同時表示が出来るようになり、安全航海・省エネ航海に寄与しています。
導入当初は自社の中でも一部の担当者しか見ていなかったGISでしたが、弊社が持つWEBサーバーからの配信によって、社内は勿論、社外関係船社への情報提供が出来るようになり弊社のサービスとしてお客様でも運用されています。
導入して今までに自社が関係する船舶での事故が数件発生していますが、事故の原因・検証などにも役だっています。事故時の記録を保存し再生が出来るようになったのも海洋GISの導入の成果です。
課題を解決した製品・システム
J-Marine GIS 宇部興産海運 のシステム紹介
システム構成
本システムは、陸上に設置したAIS受信局及び管理対象船で受信したAISデータを収集し、宇部港及び管理対象船周辺の船舶動静状況をリアルタイムにモニタリングするシステムです。航海用電子海図(ENC)上にAIS情報や自社船・管理船、気象海象情報を重畳表示し、管理船舶の動静や周辺状況の把握、安全 運航支援を行います。
特徴1 Web-GIS機能
表示方式としてWeb-GIS方式を採用。電子海図上に管理船情報やAIS情報、気象海象情報や各種情報を重畳表示します。
- 空間データと海図を重畳表示します。目的に合わせた各種データの選択・透過率設定・順番設定が可能です。
- 複数データの組合わせにより、解析・分析の視覚的な表示が可能です。
- 船舶や関連会社へのインターネット経由情報提供を行います。
GISレイヤ構造
AIS情報表示例
気象海象情報表示例
特徴2 プレイバック再生機能
プレイバック機能により、過去の船舶動静状況を再現表示します。
船舶の航跡や気象海象状況が確認でき、海難事故発生時等での事故原因や検証に大変有効です。
Fleet Cloud 船舶管理
Fleet Cloudは自社船・管理船・管理会社並びに関係会社で使用されている、船舶管理システムの総称です。
- 船費・購入管理
修繕部品や一般消耗品の手配と修繕費の予実管理を行う。 - 配船指示
運航情報を船側と会社側で情報共有する。 - バース予定
主要積荷港である宇部や苅田の岸壁使用状況(先船の離岸時間や自船の接岸岸壁と時間など)を管理する。
(バース予定は社内大型モニターで常時表示) - 工事来歴
発生した重大な事故や特殊な工事をデータベース化することで再発を防止したり、同じ事故・工事が発生した際の即日対応が可能になる。 - 運航実績
各船から送信されるアブログのデータを基に自動的に月間集計を行う。(自動集計されるものは航海関係の実績・燃料消費実績・運航効率状況など) - 機関データ取込
船側から定期的にCloud側に自動送信される機関データロガー情報を読み込んでテキスト化やグラフ化を行い、機関運転状況をトレンド把握する。 - フロン機器チェックリスト
改正されたフロン取扱に対応する。
導入製品・システム
J-Marine GIS 船舶リアルタイムモニタリングシステム
船舶の状態・気象海象情報および海上交通流などの船舶運航に関する多種多様な情報を効率的かつ統合的に収集・管理・解析・表示。船舶の安全運航や動静管理など、業務支援に貢献します。
※本事例中に記載の内容は2016年4月現在のものです。