日本無線株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:小洗 健、以下 JRC)と、国土交通省登録講習機関 一般社団法人DPCA※1(本部:京都市、代表理事:上田 雄太、以下 DPCA)は、一等無人航空機操縦士の技能証明取得※2を効率化し、高度な操縦技量を養うための最新ドローンシミュレーター「SKY COACH X(スカイコーチ エックス)」を共同開発しました。
本シミュレーターは単なる飛行練習ツールではなく、「一等無人航空機操縦士」の実技審査合格を目指すことに特化した訓練用シミュレーターです。一等無人航空機講習で実施される実技審査を疑似的に体験することができ、審査の最終演目である「高度変化を伴うスクエア飛行」、「ピルエットホバリング」、「緊急着陸を伴う8の字飛行」などをVR空間に再現しています。
一等無人航空機操縦士技能試験の最終演目の一つ「8の字飛行」をVR空間に再現
JRC:技術開発担当
1970年にフライトシミュレーターを開発して以来、実際の動きを疑似的に再現するノウハウにより国内の様々な自動車メーカーや研究所にシミュレーターを納めた実績があります。
DPCA:一等実技審査の監修担当
これまで自治体職員・警察・消防・企業・学生などを対象に講習を実施し、累計1万名以上もの無人航空機操縦者を輩出。主要管理団体として国の「操縦者・運航管理者の技能確保ワーキンググループ」※3にも参画し、国家資格制度構築にも大きく貢献しています。
両社の強みを活かすことで、安全・安心なレベル4飛行を担う一等国家資格を持った人材育成を強力に支援します。
2022年の国家資格制度開始以降、ドローン産業は急速に発展し、レベル4飛行(有人地帯での補助者なし目視外飛行)の実用化が進んでいます。しかし、一等無人航空機操縦士の取得には、極めて高い操縦技量が求められるため、一等国家ライセンス取得者数は交付数2,722件(2025年2月28日時点)に留まっています。
この課題を解決するため、JRCとDPCAが連携し、実技審査の基準を忠実に再現しつつ、効率的に技能を習得できるドローンシミュレーターの開発に成功しました。これにより、確かな操縦技量を持つ一等国家ライセンス取得者を増やし、国内の安全なレベル4のドローン運用に寄与します。
今後、物品運搬・インフラ点検など業務用途へ特化した事前シミュレーションを想定したバージョンの開発も予定しています。
※1 DPCA(ディピカ)
正式名称は一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会。ドローンを用いた撮影に関する事業に特化し2015年に設立。ドローンスクールにおける資格認定事業や59の自治体と災害時ドローン運用協定を締結している。
※2 技能証明取得
便利で安全なドローン社会を創るため、国家資格として「無人航空機の操縦者技能証明制度(操縦ライセンス制度)」が、2022年12月より開始。ドローンを安全に飛行させるために必要な技能(知識や能力)を証明する資格制度です。資格区分は、一等無人航空機操縦士(一等資格)、二等無人航空機操縦士(二等資格)。
※3 操縦者・運航管理者の技能確保ワーキンググループ
航空局が主宰、無人航空機の安全な飛行を確保するためのルールや基準の整備、操縦者や運航管理者の技能の向上を図ることを目的としています。
報道機関
日本無線株式会社
マーケティング・広報グループ
Tel:03-6832-0721
本シミュレーターの導入や体験に関するお問い合わせ
日本無線株式会社
国内営業統括部 法人営業グループ
お問い合わせフォーム
注)内容はリリース時現在のものです